最近購入したマンガの感想をいくつか(53)。
まさかの関城さんメイン担当回。ボロボロなペンケースを使っている
理珠さんの為に,休日一緒に新しいものを選んであげる事になってと
いう,彼女にとっては実質デートイベント的な何かというシチュに。
コーデ一式29800円のお代でめっちゃ気合入ってる関城さんです。
コーヒー山積みは寝てないのをカフェインでなんとかしている模様。

割愛してますけどパンケーキ→デザートにクレープ→ダブルのアイス
→マンゴースムージーの鬼ローテは読者的にはイメージしただけでも
胸やけしそうではありますが。リサーチを重ねた,まめなプラン作成
ぶりはある意味成幸くんも見習うべきなのかも。

しかし当人曰くこれからが本番という時に目にしたのは成幸くん。
逡巡の果てにふと理珠さんに視線を移してとったその行動は,と
いう事で昨夜一睡もせずに5分単位で練り上げたというプランニング
のメモをくしゃっと紙クズに。愛する者のしあわせをただただ願う
関城紗和子さんに漢(おとこ)を見た気がします。


その後ふと視界に入ったゲーセンのUFOキャッチャーのぬいぐるみ。
なんとも印象深い表情と台詞を導入として,今明かされる関城さんの
その過去という事で。

100点満点の答案を眺める関城さんの描写から。彼女の事を妬み,
また僻(ひが)むクラスメートの面々が回想シーンには映し出されて。

なんとも理不尽なその光景には読者的にもひとつ憤りを覚える部分
もありますが。ともあれ彼女の中学時代は保健室登校と共にあった
のが推測されます。

保健の先生に勧められて受けた模擬試験。開始10分で解き終わった
関城さんは悪目立ちするのを恐れて退出せずにいましたが,そこで
運命の出会いが。

理珠さんに対する周囲の反応。関城さんの視点に立てば既視感に
とらわれたのは恐らく間違いのないところ。
これに対しての理珠さんのこのリアクション。
理珠さんというキャラクターのバックボーンを知る読者視点で見る
ならば,純粋に彼らの発言の真意を問いただしたまでなのは容易に
想像できますが。

ただ関城さんにとっては実際言葉に出来ずに抱え込んでいたものを
はっきりと相手に言い返してみせたという事で。彼女の目の前に
「なりたかった自分」的なヒーローが現れたというシチュエーション
なのは想像に難くないというか。
んでもって過去回想から戻ってきた後半部分。
ここからメインヒロイン・関城紗和子のターンと言わんばかりに彼女
の魅力が各カットに描かれていくわけでして。

まずは成幸くんに今日のイベントを楽しみにしていたのをツッコまれ
た場面。「さわこ@明日はおでかけ」さんがガチで寝てないのを確認
する事が出来ます。個人的には早朝4時に出かけようとすんなや,
ってツッコミ入れたくなりますが。

逆ギレ紗和子さんから漂う正統派メインヒロインのオーラ。

最近出番が少なくなってややフェードアウト気味だった感もある関城
さんでしたが,その秘められしヒロイン力(ぢから)が一気に解放され
た感もあります。彼女の固定ファンだった読者の方は感涙ものかも。
がうっ,とかあざとい。

あとは個人的な感想になりますけど,関城さんにスポットを当てると
共に理珠さんのテーマである「人の心の機微」ともお話をリンクさせ
てきたのは良かったんじゃないかと。


そして訪れた衝撃のオチのシーン。


乗算型ラッキースケベというまったく新しいシチュエーションが今
ここに。押し倒すイケメン・関城紗和子,衝撃のG判定・緒方理珠,
目撃・勝負下着!?な唯我成幸の三者の構図は見事というほかない。

といった感じの今号でしたが。
ここ最近ヒロイン先発ローテが確定していた感もあったせいか,
今号の関城さんメイン回は個人的にはかなり印象に残りました。
先発5本柱に入っているわけではありませんが,ヒロインとしての
関城さんのスペックの高さを改めて認識させられた感もあり,また
過去回想に改めて「勉強」というものがテーマとして扱われた事,
そしてキャラ相関的に彼女の矢印の向く先でもある理珠さんのテーマ
となる心の機微という部分も絡めてきたのは,物語としてひとつお話
に厚みが増した感があります。
あとは関城さんに関してですが,保健室登校の中学時代とか想像して
いた以上に重たい過去を持ってたのと,結果論とはいえ閉塞感に包ま
れていたであろう彼女が再び前に向かって進み出すきっかけとなった
のが理珠さんという事で。なんというかああなるのもしゃーない,と
いうかむしろ関城さん頑張れくらいまであっていいのかもしれないと
ちょっとだけ思ったり。
まあそのあたりは理珠さんの立ち位置を含め様々な意見があるのかも
ですけど,取り敢えず関城さんがハイスペックなヒロインである事は
再認識できたので。個人的には再度その出番を期待してみたいです。
関城さんいいよね,そんな気持ちにさせられる良エピソードでした。

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